定年を1年残して退職した翌朝、青空を見上げて感じた「今日から自由なんだ」という感覚。60代はまだまだこれから。年齢を理由に新しい世界をあきらめないでほしい——そんな思いを込めた記事です。
退職した次の日の朝、青空を見ながら、そんな言葉が自然と浮かんできました。私が59歳の時、定年を1年残して、長年勤めた職場を卒業した日のことです。
■ 「最後の1年をどう使うか」という直感
50歳を過ぎた頃から、「定年後をどう生きていこう」と、少しずつ考えるようになっていました。
不安はもちろんありました。でもその一方で、「人の健康に寄与できるような活動ができれば」という思いも、じわじわと育っていました。
最初は漠然としていましたが、徐々に具体的なイメージとなり、「学び始めるなら今かもしれない」と感じるようになったのです。
「ここまで勤めたのだから、最後まで勤め上げたい」という気持ちももちろんありました。でも同時に、「最後の1年をどう使うかで、この先の人生に大きな差が出るかもしれない」という直感のようなものが来たのです。
その学びにはある程度まとまった時間が必要で、当時の仕事と両立するのは難しい状況でした。かなり迷いましたが、退職を選びました。
■ 「今日から自由なんだ」
退職した次の日の朝。青空を見ながら感じたのは、「今日から自由なんだ」という感覚でした。
22歳で就職して以来、私はずっとその組織に属して生きてきました。どこにも属していない朝を迎えたのは、人生で初めてのことだったのです。
正直、喪失感がまったくなかったと言えば嘘になるかもしれません。でも、それ以上に感じたのは、「これからは、自分の好きなように生きていいんだ。人生とは、本来こういうものなのかもしれない。」という、青空の中に広がる無限の開放感でした。
そして、早速学びたかったことを始めました。素晴らしい人たちとの出会いもあり、様々な経験を重ねながら、新しい人生が少しずつ広がっていったのです。
■ 60歳は、まだまだこれから
若い方から見れば、60歳という年齢は”高齢”に見えるかもしれません。けれど実際には、今の60代は元気な人も多く、「まだまだこれから」という感覚を持っている人も少なくないと思います。
以前、こんな話を聞いたことがあります。80歳の女性へのインタビューでした。
「今、あなたが後悔していることは何ですか?」
という質問に、その方はこう答えたそうです。
「60歳の時、バイオリンを習ってみたいと思った。でも、もう高齢だからと諦めてしまった。もしあの時始めていれば、今頃きっとかなり上手に弾けるようになっていたかもしれない。」
何かを始めるのに、遅すぎることはないと思います。人にどう思われようと、何を言われようと、「やってみたい」と思うことがあるなら、始めてみればいい。私はそう思っています。
■ 新しい世界は、いつでも開かれている
もし今、「もうこの年だから」と、何かを諦めかけている方がいたら——年齢を理由に、新しい世界をあきらめることはないと思います。
新しい世界はいつでも開かれているはずです。あの朝、青空の中に感じた無限の開放感のように。


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