年金をいつから受け取るか——老後のお金を考える上で、誰もが一度は向き合う問いです。
繰り上げか、繰り下げか。損得の計算より、私が大切にしたかったのは「安心感」でした。
AIにも相談しながら、私なりの答えを出すまでの道のりをお伝えします。
前回の記事で、88歳の男性の「ようやく先が見えてきた」という言葉を紹介しました。長生きリスクへの備えを考えたい——その気持ちが、今回のテーマにつながっています。
年金をいつから受け取るか。老後のお金を考える上で、避けて通れない問いです。
今日は、その問いに対して私がどう考え、どんな答えを出したかをお伝えします。「正解」は人それぞれです。でも、私の考え方が何かのヒントになれば嬉しいです。
まず、繰り下げ・繰り上げとは?
簡単に整理しておきます。
年金は原則65歳から受け取れますが、それを60〜64歳に早める「繰り上げ」と、66〜75歳に遅らせる「繰り下げ」を選ぶことができます。
繰り上げると毎月の受給額は減り、繰り下げると増えます。1ヶ月遅らせるごとに0.7%増額されるので、70歳まで繰り下げると65歳比で42%増になります。
65歳からの金額を見たときの、正直な気持ち
私が繰り下げを考えるようになったきっかけは、シンプルでした。
65歳から受け取れる年金の金額を改めて確認したとき——「思っていたより少ない」と感じたのです。
約37年間まじめに働いてきた。それでも、この金額だけで安心して暮らしていくのは難しい。そう感じたとき、「もう少し増やせるなら、増やしたい」と思うのは自然な気持ちでした。
何歳まで繰り下げるか——「決めすぎない」という選択
現在考えているのは、68〜70歳までの繰り下げです。
幅を持たせているのには理由があります。今後の社会情勢がどうなるか、まだわからないからです。健康状態、経済の変化、制度の改正——不確実なことは多い。だからこそ、「この年齢に決めた」と固定するのではなく、その時々の状況を見ながら判断できる余地を残しておきたいのです。
繰り下げ期間中の生活費は、貯蓄とわずかながらの収入で対応できる見通しがあります。これが繰り下げを安心して選べる、大きな前提になっています。
「早死にしたら損では?」——私の答え
繰り下げの話をすると、必ずと言っていいほど出てくる言葉があります。
「でも、早死にしたら損じゃないですか?」
正直に言うと、私はこの問いをあまり気にしていません。
繰り下げた分の元が取れなくても、それはそれで良いのです。
また、もしお金が残った場合はどうするか——私には、使いたい場所があります。私が住んでいる自治体への寄付です。図書館の蔵書の充実に役立ててほしい、というのが今の気持ちです。
以前の記事で「図書館は宝の山」と書きました。本や知識が、誰もが無料でアクセスできる場所として、より充実し育ってほしい。そのために役立てられるなら、それはそれで意味のあることだと思っています。
「損か得か」というよりも、「自分が得られなかった分、使いきれなかった分を、何らかの形で社会に還元できるのであればそれで十分」——そう考えたとき、気持ちがスッキリしました。
AIに相談してみた
繰り下げの考え方について、AIにも相談してみました。
私の状況——68〜70歳まで繰り下げを検討していること、生活費は貯蓄で対応できること、「安心感」を最優先に考えていること——を伝えると、こんな答えが返ってきました。
「増額率が大きいこと、繰り下げ期間の生活費が確保できていること、そして安心感を優先できていること——この3つが揃っているのは大きいです。青空散歩さんの状況には、非常に合理的な選択だと思います」
そして、こんな言葉も印象に残りました。
「『何歳まで生きれば元が取れるか』という損益分岐点の計算より、毎月の受給額が増えることで長く安心できるという視点は、とても本質的です。これはお金の計算だけでは測れない価値です」
「幅を持たせて決めすぎないことも、不確実性の高い時代における一つの戦略だと思います」
自分の考えが、すっきりと整理された気がしました。
損得より、安心感——それが私の答え
年金をいつからもらうか。これに唯一の正解はありません。
健康状態、貯蓄の状況、家族構成、価値観——人によって事情は全く違います。繰り上げが合っている人もいれば、繰り下げが合っている人もいる。
私にとっての答えは、「安心感を軸に考える」ということでした。もちろん何が「安心感」になるかは、これも人によって様々だと思います。
毎月の受給額が増えること。長く生きるほど支えになること。その安心感があれば、これからの生活を充実させていける。そんなふうに感じています。
次回は、AIの進展やインフレなど、社会の変化への不安について、AIと一緒に整理してみたいと思います。


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