(23)生協の宅配を再び使い始めて

暮らし・住まい

食料品の宅配を初めて使ったのは、11年前のことでした。

そして4年前から再び使っています。今度は、全く別の理由から始めました。

同じ仕組みでも、11年前とは利用するきっかけがまったく違います。そこに、それぞれの時期の暮らしが映っているように感じています。今日は、生協の宅配について書いてみたいと思います。

最初に使ったのは、11年前でした

父が病気で倒れ、入院したときのことです。

食料品の買い物に行く時間を取ることが、どうしても難しくなりました。そこで、地元の生協やスーパーの宅配を数か月利用しました。

宅配の仕組みがあることは、以前から知っていましたし、関心もありました。けれど、それまで使ったことはありませんでした。買い物に行くことは父の大きな楽しみで、それを何より優先したかったのです。

あの数か月は、本当に助かりました。

暮らしが大きく変化する中で

その後の5〜6年は、大きな変化が続きました。

父の退院、両親の施設への入居、私自身の転居、実家の片付け、両親の見送り。そして定年退職、新しい分野の学びと、それに伴う小さな個人事業の開始。

私の転居をきっかけに、宅配は使わなくなりました。当時はまだ勤めていて、帰宅が夜遅くなることが多かったのです。玄関先に長い時間置いておくことになるので品質が心配でしたし、夜遅くに箱から出して冷蔵庫に入れ替える作業も、どうにも気が進みませんでした。

再び利用し始めたきっかけは、お菓子の話から

4年前、友人との会話でのことです。

「昔ながらの素朴な材料で作られているお菓子って、なかなか売っていないのよね」

と私が言うと、友人がこう返してきたのです。

「生協に、わりとあるよ」

意外な返答に驚き、再び生協に関心を持ちました。11年前は父の入院がきっかけでしたが、今度はお菓子の話から。ずいぶん違う入口から、戻ってきたことになります。

いちばん助かっていること

使ってみて、いちばんありがたいのは、買い物にかかる時間が大幅に減ったことです。

ネットで欲しい商品をクリックするだけ。そして、玄関先まで届けてもらえます。

特に助かるのは、お米のように重いもの、かさばるものです。自分で運ばなくていい。これは年齢を重ねるほど、ありがたみが増していくように思います。

使ってみて分かった、細かな便利さ

注文はネットでしています。パソコンでもスマホでも画面が見やすく、使い勝手も良いのですが、使い込むうちに気づいた便利さがあります。

毎週届けてほしい商品や、お気に入りの商品を登録できる。そして、商品をクリックするたびに合計金額が表示される。

この3つのおかげで、買い忘れも、買い過ぎも防げています。

配達は週1回、決まった曜日のおおよそ決まった時間帯です。しかも、自分の配達順と、今どこまで配達が進んでいるかがリアルタイムで分かります。おおよその到着時刻の見当がつくので、その前後の時間を有効に使えます。

食品以外の日用品のカタログもあり、それもネットで注文できます。

それでも不便なことも

生協はとても使い勝手が良いのですが、強いて言えば、配達の曜日が決まっていることでしょうか。

その日は、どうしても動きが取りづらく感じてしまいます。実際には、留守にしていても、温度管理をきちんとしたうえで玄関先に置いていってもらえるので、品物が傷む心配はありません。それでも、なんとなく気になってしまうのです。

また、現在利用している生協は、配達時に箱から商品を出して、箱は持ち帰っていただけるのですが、不在の場合は、その箱や保冷剤などを翌週まで自宅で保管しておく必要があります。それが面倒なので、どうしても不在にはしたくないという思いがあります。そのため、やむを得ず丸一日家を開ける場合は、注文を全て中止しています。

それから、価格はスーパーの特売にはかないません。利用しやすい価格ではありますが、商品によっては、スーパーのほうがかなりお得になります。そういうものはスーパーで買いますし、生協で扱っていない商品も、もちろんスーパーで買います。

使い分け、というところでしょうか。

原材料が全部書いてある

生協の商品は、原材料の情報がすべて公開されています。

私は注文するとき、ほぼいつも、原材料情報に目を通しています。野菜なら産地や農薬の使用状況を参考にし、調味料やお菓子のように工場で作られるものは、原材料や添加物を見ながら選んでいます。

何を基準に選ぶかは人それぞれなので、ここでは触れませんが、原材料が画面で確認できるのはありがたいことです。

思いがけない楽しみ

使い始めてから気づいた、ささやかな良さもあります。

ひとつはお菓子。ときどき、各地方の名産品が並ぶことがあります。

もうひとつは、ゴミが減ったこと。包装はプラスチックのトレーではなく、ビニールの袋が中心です。そのおかげで、ゴミの量が少なく済んでいます。

魚介類の冷凍品が、下処理済みで充実しているのも助かっています。

子育て中の方にも、シニアにも

注文画面には、商品の感想を書き込めるコメント欄があります。そこには、小さなお子さんのいるお母さん方の書き込みが、とても多いのです。

買い物に出にくいのは、年配の方だけではないのだと、それを見て改めて思いました。子育て中の方にも、年齢を重ねた人にも、重宝される仕組みだと思います。

困ったときの手段から、暮らしの一部へ

11年前、私が宅配を使ったのは、切羽詰まった状況からでした。必要に迫られて、他に方法がなかったのです。

今は、普通にスーパーへ行って買い物をすることもできます。それでも宅配を使っているのは、時間と労力を、ずいぶん助けてもらっているからです。

困ったときの手段だったものが、今は暮らしの一部になっている。

これから年齢を重ねていくなかで、この仕組みは、ますますありがたいものになっていくのだろうと思います。